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ドイツからポーランドへ(8) ドイツ空軍博物館

前から行きたかったですが、
毎回時間が足りなく諦めていた
ドイツ空軍博物館に行って来ました。

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
ベルリン駅のデザインはモダンで好きです。
上は短距離のSバーン、地下は長距離を走るICE

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photo by YUMI GX7 + LEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2
S3かS9、どっちに乗ってもOK。

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
まず終点のSpandauに行きます。

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photo by YUMI GX7 + LEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2
Spandau駅 Sバーンのホーム

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
Spandau駅 地下はUバーンのホーム
ちょっとクラシックな感じ

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
駅前の交差点からバスに乗ります。
分かりづらいですが、
歩行者信号機のマークアンペルマンが可愛いですよ。
旧東ドイツのデザインですが、今はベルリンのシンボルです。

乗るバスは135系統のAlt-Kladow行き、
Spandauは始発で、運転間隔は15分か20分です。

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
降りるバス停はSeekorso、30分ほどかかりました。

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
バスを降りて15分ほど静かな住宅街を東へ歩ければ博物館です。

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
博物館の前に立っているLuftwaffenmuseumの看板
あまり役に立たないです。もう見えてますよ(笑)
Luftwaffeはドイツ空軍の意味です。

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
入場無料でした

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photo by YUMI GX7 + LEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2
昔パイロットの訓練学校だったこの基地は
冷戦時代イギリス軍の管轄で、
そして冷戦の最前線でもありました。

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
C-47
ベルリン空輸
1948年首都ベルリンを支配しようとしたスターリンは
突如西ベルリンに通じるすべての道を封鎖。

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西ベルリン220万市民の生活を支えるために連合軍がソ連の絶えない妨害を
乗り越え、28万回飛行し200万トンの物資を届けました。

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その時、3分の1の輸送機が発着したのはこの基地。
離陸前に事前に決まった高度と航空路を飛ぶといった
航空管制業務の研究が行われたのもその時期でした。
着陸は3分に1機の24時間体制、
今の空港(2分に1機)とほぼ変わらない密度でした。


第三帝国から戦後の東ドイツ・西ドイツ
ドイツ空軍が使った歴代の飛行機が展示されています。
(全部揃っているわけではないですが)
バンカーとエプロンに200機が並んでいますので、
少し体力が必要です。


◆第一次世界大戦の前

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photo by YUMI GX7 + LEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2
飛行機というより

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photo by YUMI GX7 + LEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2
空を飛ぶ自転車です


◆第一次世界大戦

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
飛行機の武装
戦争が始まった頃、偵察機しか飛んでいなかった平和な空
敵同士のパイロットが手を振って挨拶していました...
しかし、やがてレンガを投げたり、小銃を撃ったり、
羽が付いた爆弾を落としたりするようになり、
状況が一変しました。

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博物館では第一次世界大戦100周年を記念して、
Falkensteinという爆撃機パイロットの特別展示が開催中。
当時、塹壕で悲惨に戦っていた陸軍兵士から
パイロット達は空中の騎士、ヒーローと呼ばれていました。
しかし、現実は......
これはロンドン空軍博物館、パリ航空宇宙博物館、ベルリン空軍博物館
の合同プロジェクトで、それぞれ敵同士で戦った三人のパイロットが
故郷に書いた手紙を通じて戦争の真実を伝えるものでした。

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◆第二次世界大戦

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
ハインケル He111
大戦初期の主力爆撃機

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
爆弾を胴体内に垂直に搭載する独特な搭載方式を
リアルに展示するこだわりはドイツの博物館らしいです。

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photo by YUMI GX7 + LEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
フォッケウルフ Fw190
Bf109と共にドイツ空軍の主力戦闘機でした。
個人的にはFw190が好きです。

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
メッサーシュミット Me163
航空史上唯一の実用ロケット戦闘機

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
巡航ミサイルの祖先、V1の模型
弾道ミサイルの祖先、V2の先端とエンジン

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
ヴュルツブルクリーゼ射撃管制レーダー
Wurzburd Riese Radar 65
名前の由来は要塞都市ヴュルツブルク
過去記事:
ヴュルツブルク

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
アンテナ直径7.5m
出力8kw
周波数560MHz
パルス幅 2μS
パルス繰り返し周波数1875Hz
探知距離70km以上(東京から熱海)
(絶対)利得32dBi
距離精度15m
水平精度0.2度
垂直精度0.1度
戦後電波望遠鏡にも転用された優れ物です。

(後ろにある小さいパラボラは移動式のヴュルツブルクD
アンテナ直径3.0m、出力同じく8kw、探知距離40km、水平精度2.0度、垂直精度3.0度
アンテナ利得が小さいので探知距離も精度も落ちています)


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ヴュルツブルクリーゼは1500基が生産され、
ベルリン防空システムのL塔(司令塔)にも配備されました。
手前は高射砲が置かれたG塔、
奥はレーダーや指揮装置が置かれたL塔
高射砲発砲の衝撃波を避けるために数百メートル離れています。
下層階は民間人のシェルターを兼ねています。

余談ですが、レーダーというとよく空港で見かけるぐるぐる回る
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空港監視レーダー(軍事用の場合は早期警戒レーダーという)を思い浮かぶのですが
これらは探知距離の長さが要求されます。
(写真はロンドンヒースロー空港の空港監視レーダー)

一方、射撃管制レーダーは全くの別物で、
目標の場所(方位・高度・距離)を
素早く正確に探知することが求められます。
距離の精度を高めるには、狭いパルス幅
方位(水平&垂直)の精度を高めるには、波長が短い高い周波数を用いて、
狭いビーム幅、高い利得(鋭いアンテナ指向性)が要求されます。

しかし電波の性質から射撃管制レーダーの性能が
高ければ高いほど探知距離が短くなります。
そこで、一般的にはまず早期警戒レーダーで遠い所の敵機を見つけて、
近づいたら射撃管制レーダーで対処する方式を用います。

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ドイツの早期警戒レーダーフライヤの探知距離は100マイル(160キロ)。
PS、遠そうに聞こえますが、当時の爆撃機が20分で到達する距離です。
戦闘機にスクランブルをかけて、迎撃高度まで上昇するには
あまり余裕がない時間です。

フライヤで敵機を捉えたら、探知距離70キロの射撃管制レーダー
ヴュルツブルクの出番です。
ヴュルツブルクから探知した敵機の方位、高度、距離を元に、
各種高射砲の射撃に必要な射角、方位を瞬時に計算して、
配下の高射砲群に専用回線で伝達。
こうしてドイツは世界で初めて高射砲にレーダー管制射撃を実現しました。

ちなみに、韓国軍レーダー照射事件の時、
空自P-1を照射したのも射撃管制レーダー。
このレーダーを遭難漁船の捜査に使うなんてあり得ません。
苦しい言い訳ですね。

ここでYUMIから指令
長いから、これから「余談」は禁止!、「ちなみに」も禁句!

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
有名な88mmと2cm高射砲
飛行機だけでなく戦車の天敵でもあります。


◆冷戦

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photo by YUMI GX7 + LEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2
外の駐機場に第一世代から第三世代(1945~1975年代)の戦闘機がずらりと
西ドイツはアメリカ製、東ドイツはソ連製
ベルリン空軍博物館には自然と東西両陣営の戦闘機が揃っていました。

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
例えば、
F-84、F-104、T-33、G.91、Super Mystere B2、Canberra B Mk.2、F-4
Mig-15、Mig-21、Mig-23、SU-20、SU-22、Mi-4、Mi-8

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
珍しい飛行機、F104G ZELL
滑走路が使えなくなった時を想定して
冷戦中に考案されたゼロ距離発進方式
ちなみにF104は初めて音速の2倍で飛ぶ戦闘機です。

日本に戻ってからYouTubeで動画を見つけました。
確かに滑走路は要らないが、
噴射で基地が全壊かもね
」by YUMI

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
(西ドイツ)F-104のコックピット

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
(東ドイツ)Mig-21のコックピット
ちょっと高級感あり?(笑)

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パイロットの救急装備と食料
チョコがいっぱい

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
左は東ドイツが運用したS-125(SA-3)地対空ミサイル
60年代の物ですが、1999年コソボ紛争の時に
アメリカのステルス戦闘機F117を撃墜したことで有名
右は西ドイツが運用したNIKE-Ajax(MIM-3)の二段目

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
もっと大型化したNIKE-Hercules(MIM-14)
射程高度46km(150,000ft)
核弾頭を搭載し大陸間弾道ミサイル(ICBM)も迎撃可能です。

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ソ連軍の配置

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photo by YUMI GX7 + LEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2
西ドイツ空軍が運用したMGM-31パーシング中距離弾道ミサイル

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核弾頭の威力はTNT換算400kt、広島の35倍です。

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20kt原爆の威力

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汚染とシェルター


◆前線の空港

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photo by YUMI GX7 + LEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2
移動式管制塔

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
管制レーダー

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photo by YUMI GX7 + LEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2
移動式VOR?

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
中短距離地対空ミサイル

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photo by YUMI GX7 + LEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2


◆第四世代戦闘機

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トーネード
西ドイツが運用する戦闘・攻撃・偵察機
1999年コソボ紛争に参加
まだ90機が現役です。

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photo by YUMI GX7 + LEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
REMOVE BEFORE FLIGHT


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photo by YUMI GX7 + LEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2
Mig-29
東ドイツ空軍が24機を所有したソ連製戦闘機、
統一後2004年まで運用しましたが、
後に22機をポーランドに売却しました。

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8

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GX7 + KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8

そういえば最新鋭のユーロファイターはなかったですね。
当たり前か。

つづく

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