過去の記事はここをクリック:記事一覧

2015春の旅(17) リースクレーター

2015053002P1170136.jpg8日目はサウナと荷造り
9日目はフランクフルトに向かう
元々初日と同じように
夜行ICEで行く予定でしたが、
旅の始まりの「興奮」がないから
36時間の移動はきついだろうと、
2015053001Map_Deutschland_Nordlingen.jpg


出発の一週間前に急遽どこかで
一泊しようと決めました。
そこで選んだのは
ネルトリンゲン Noerdlingen
という町でした。

ネルトリンゲンはバイエルン州の
西の端に位置します。
そこからもう一駅乗ればもう
バイエルン州から出てしまうので、
バイエルンパスはぎりぎりここまで有効

2015053011P1170156.jpg
荷物を預けて、まず向かったのは
リースクレーター博物館 Rieskrater Museum

2015053012P1170223.jpg
博物館のロビーに一枚の大きな航空写真が飾ってあります。
雲が囲んでいるのはきれいな円形の盆地
真ん中にある町はネルトリンゲン

1500万年前、ここに直径1.5kmの隕石が
秒速20km/s (時速72000km/h) の速さで地球と衝突しました。
衝突のエネルギーは広島原爆の1800万倍に相当します。

隕石の衝撃により直径25kmのクレーターができました。
それはリースクレーター Ries crater
或いはネルトリンガーリース Nordlinger Ries
と呼ばれています。
2015053013P1170224.jpg
2015053015Map_Nordlingen_tokyou.jpgネルトリンゲンはクレーターの中
やや西側に位置する中世の町

直径25kmは
どれぐらいの広さかというと、

東京駅を中心に考えれば
端は川崎当たり
(赤の円)

また東京駅を端っこに考えれば
横浜まではちょうど25kmです。
(青の円)


2015053016P1170159.jpg
様々なクレーターの種類と形の説明
英語表記はない、すべてドイツ語
ちんぷんかんぷん! けど図を見れば何とか分かります。

2015053017P1170162.jpg
大気圏の進入角度とスピードの違いによって、
隕石が燃え尽きる様子も変わってくることの説明

まだ記憶に新しいですが、
2013年2月15日にロシアにも隕石が落ちました。
あれはまさしく画面の左上から右下に落ちるパターンです。
高度30km~50kmで分裂し、火球となり、最後に細かく分解して塵になりました。

ところでロシアの隕石の直径は15m、それでも大騒ぎでしたね。
ネルトリンゲンに落ちた隕石の直径はその100倍、
体積と重さは約1000000倍もの大きいものです。

↓ 衝突によってクレーターがどうやってできたかの説明
2015053019P1170168.jpg2015053018P1170167.jpg
                        クレーター断面の模型↑

↓ 衝突の中心との距離によってクレーター底の岩石の成分も変わります。
2015053020P1170181.jpg2015053021P1170184.jpg
ネルトリンゲンの建物には古くからスーバイトという石が使われています。
スーバイト(Suevite 衝撃岩)は本来そこにあったあらゆるものが
衝撃で粉々に熔けてまた固まったものです。
2015053022P1170175.jpg2015053023P1090186.jpg
町の中心にある聖ゲオルク教会もスーバイトで出来ています。
スーバイトは火山灰とよく似ているから、
リース盆地は火山でできたものだと思われて来ました。
どちらも粉砕された石が積もって固まったものですが、
スーバイトにはスティショバイ、コーサイト、モルダバイト
と言った緑色の衝撃ガラスやダイヤモンドが含まれています。

2015053027P1170196.jpg
若干気持ち悪くて申し訳ないですが、
スーバイトに含まれている動物の骨です。
原形を留めず粉々になっています。

ちなみに1500万年前というと、新生代中新世です。
恐竜が絶滅した後で、鹿や、象、馬、オオカミはすでに存在していました。
またオーストラリア以外の大陸もまだ繋がっていました。

古くから火山だと思われたリース盆地は
隕石のクレーターだと証明されたのは1960年、つい最近のことです。
当時アポロ計画を推進するNASAにも注目され、
宇宙飛行士の訓練や様々な地質調査が行われました。
2015053028P1170213_2.jpg
アポロ16号が持ち帰った本物の月の石
2015053031P1170230.jpg2015053029P1170212_2.jpg



町のシンボルとして愛称ダニエル
親しまれている聖ゲオルク教会

2015053035P1170429.jpg
高さ90mの塔の上からネルトリンゲンの町を一望できるだけでなく
遠く10数キロ先のクレーターの縁まで見渡せます。
2015053036P1090198.jpg
一周360°
綺麗に「山」に囲まれた盆地であることがはっきりと分かります。


ご参考に博物館のHPです。
ドイツ語しかないみたいです。
http://www.rieskrater-museum.de/index.php/de/
住所と連絡先
http://www.rieskrater-museum.de/index.php/de/impressum3



記事一覧へ
コメント

まさしくディープインパクト!!

新発見、初めて知りました。
そうですか、クレーターね。

冥王星にはるばる行ったニュー・ハライズンズもすごい。
宇宙って神秘的で雄大ですね。
同じ宇宙の一員なのにこの惑星の住人のちっぽけなこと。

No title

おぉ~♪
まるでアルマゲドン?(笑)
古代の出来事に浪漫を馳せてしまいます♪
( ̄▽ ̄+)♪キラキラ

今の時代にもし起きたら、大惨事でしょうけど(^^;;

No title

んー♪たまらん。この行き当たりばったり感。カースケとボクは前世で兄弟とかなんだろう。トップのTSレンズ風は高い塔の上からだったのかあ。面白いね。

No title

ばんぶうさんへ
ニュー・ハライズンズは発射後わずか9時間で月を通過、
第2段が分離しても地球に落下せず「人工衛星」となり、
第3段もニュー・ハライズンズに付いて冥王星軌道に入るとか、
とんでもない速さですね。

ところでソーラーインパルス2は名古屋を出た後電池が壊れました。
残念ですが、来年も頑張って欲しいです。

No title

昆布ちゃんへ
その通りですね(笑)
感動さえしてしまいましたが、
自分の頭の上に落ちたら話は別です。

No title

siennaさんへ
えー、忘れたんですか?
前世は兄弟でしたよ。
私はちゃんと覚えてます(⌒▽⌒)

トップのTSレンズ風は塔の上から真下を撮ったものです。
GX7の素晴らしいおまけ機能です。
何せ、松下は「家電」ですから(笑)

そういえば、8月20日にとうとう後継機のGX8が出ます。
マイクロフォーサーズ初の2000万画素、解像力がGX7より15%アップ、
レンズ2軸+ボディ4軸の同時手振れ補正、防塵防滴、
AF性能2倍向上、1\8000秒高速シャッター、4K動画4Kフォト、
などなど・・・まさしくてんこ盛り

しかし、値段もすごい。なんと本体価格16万前後。
私が買ったGX7は単焦点が1本付いて、6万でしたよ。
本当に同じ系列の「後継機」?
4Kを外してくれないかなぁ〜、運動会に行かないから(笑)。

No title

まさにアルマゲドン?ですね(~_~;)
しかし、これだけの歴史を解いていく人類って凄いですよね
これを記事にできるKAZUさんも凄いや^^

No title

jjcherryさんへ
いえいえ、ただ蘊蓄を自慢に書いただけです(^_^;)
でも調べてるうちにどんどん面白くなっちゃって、
即ここに決めました。
地球と人類はいかに小さいか、よく思い知らされました。
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する